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GANDUM 下村氏 インタビュー

2015年09月02日 17:56 by HAC
2015年09月02日 17:56 by HAC
 gandum

巻きタバコブランドのGANDUM。巻きタバコを吸う人なら一度はこのパッケージを見た事あるのではないだろうか?
では、このGANDUM、日本人向けに独自のブレンドをしたもので日本にしか売っていない事をご存知だろうか?

このブラフマガジンを発行するBRHMA WORKSが手がけた巻きタバコケースを取扱頂く事になりその打ち合わせにGANDUMを販売、管理されている恵比寿に会社を構える広告会社 広告工房を訪れた際、代表の下村氏にタバコ業界の事、GANDUMを世に出そうとしたきっかけをインタビューさして頂いた。
インタビューアー   HAC         (BRAHMA WORKS)
編集         三宅 賢治(BRAHMA WORKS)
 東京、恵比寿にある広告工房
元々、ガラムというタバコの広告プロモーションを行っている広告工房の代表 下村氏
HAC そもそもなぜ、GANDUMを売り出そうと思ったんですか?

下村 最初に手巻きが流行出した時期に、ガラムに手巻き作ろうってゆう話を持ちかけたんだけど、ガラムって会社がでデカ過ぎてね~「ガラムは手巻きなんか作らない」「シャグなんて貧乏人が吸うようなタバコは作れない!」って言われて、それでGANDUM(ガンドゥン)ってゆう、まぁ、ガラムの系列は系列なんだけどそうゆう会社を昔から知ってたんだけど紹介してもらって、作ってくれるって言うから、とりあえず現地に行ってみた。
でも向こう(インドネシア)にある物を普通に持って来てもつまんないし日本人に合わないから日本人向けに作ろうって話になって、ブレンドとか全部変えて。それでパッケージはどんなものにするかこっちでデザインしてって言われて、、ネーミングとかいろいろ考えたんだけどもう何やってもひっかかるから大体、商標で。
じゃあもうGANDUMってむこうの社名とればいいだろって。

HAC なるほど、国内で売られているGANDUNって日本のオリジナルなんですね。
ちなみにあのカエルのマークって元からあったんですか?

下村 いや俺作ったのウチで。

下村氏が生み出したGANDUMのカエルのロゴ。どこか憎めない表情が愛らしい。 
 
HAC それがだいたい何年くらい前なんですか?

下村 5年くらい前かなぁ~、1年ちょっとくらいで作ってくれたね。向こうも日本に輸出するってことはやっぱりすごい興味のあったことみたいで、インドネシアってタバコ会社たくさんあるんだけど大きい会社のガラムとかしか輸出してないからね。
日本の市場ってインドネシアに比べたら小さいもんなんだけど日本と取引してるってゆうステータスみたいなのもあったのかな。

HAC ブレンドとかパッケージのほかに苦労したことって何かありますか?

下村 日本の登録を取るのにパッケージの問題から何から、、用は日本の財務省から認可を取るってゆうところが面倒くさい 笑。
まぁそうゆうプロセスを踏めばいいんだけど、値段のことからなにから全部日本は管理されてるから。たとえば1200円で売らせてもらえば儲かるんだけど絶対それ許してくれないしね、まぁそれだけ税金払わなけりゃいけなくなるんだけどね。

HAC それはJTさんが大きく関わっているゆうことなんですか?

下村 JTもねぇ民間企業なんだからそんな訳もないんだけど、結局、専売公社の時代からタバコ屋さんに免許をおろしたりとかってゆうのはJTが窓口なんだよね。なんでも。で、タバコの輸入に関しては財務省の認可なんだけど、輸入の免許を取って実際そのタバコを登録しないといけないから、パッケージと実際のモノを作って、で、これを輸入します。っていうので色々なチェックを受けるのに大体1ヶ月くらいかかって、その中で値段付け。輸入価格がいくらで、今、円のレートがいくらで、全部計算して。で最初もっと商品価格を高くだすと「いや、儲けすぎでしょダメです」って言われて、、その当時すんごい円高のときで「これ円安になったらどーするんですか」って今まさにその時なんだけどね、そんな「1個売って何十円の世界なのに何十円も円が掛かってきちゃう可能性だってあるじゃないですか!」って言ったんだけどダメなんだよねぇ~変なあれですよ。

HAC それって情熱が無いと出来ないですね。GANDUM以外にもそうやって手を入れてオリジナルで作ってるシャグメーカーって他にもあるんですか?

下村 無いんじゃない?笑 みんな向こうにあるもの持ってくるから。普通は向こう(海外)行って探してきてタバコの展示会とか行って気に入った物を日本に輸入したいと交渉して、日本用のパッケージにしてくれとか、用は『吸い過ぎに注意しましょう』の財務省の問題があるから、シールでも良いんだけどね。だからパッケージ自体は作んなきゃいけない、そこで大体みんな止まっちゃうんだよね、このタバコおもしろいから輸入したいって言っても、じゃパッケージを刷らなきゃいけない、そのためにラインを組まなきゃいけない。
俺もGANDUMって他のタバコたくさんあるし輸入したいって思うけど、それにはやっぱ最低ロットってのが、、だからシャグだったら手でね、全部詰めてやるからまだアレだけど、機械のラインに乗せちゃうとものすごいお金かかっちゃうの。さらに輸入するってことは向こうに仮に支払い待ってくれって言えても税金は待ってくんないからね 笑
ほとんど税金だからね輸入したときに払うの笑前払いになっちゃうからも~金持ちじゃないと大きな商売できないんだよね。
gandum
 これが現地で売っているGANDUMのオリジナル。日本のパッケージとは全く違う事に驚いた。
HAC もったいないですよね。すごく素人の意見なんですけど、それだけ手をいれてやってるってゆーのが伝わってないっていうのが。既にあるもんだ、当たり前みたいな感じがして。

下村 そうそう 笑
これ日本にしか売ってないんですよって言うとみんなびっくりするよ笑 
僕、広告会社のくせにさ 笑

HAC いや、そんなつもりでは!笑 でも広めれる採りしろありそうですよね。

下村 でもねぇ商品ってね、いきなりベストセラーやっちゃうとタバコとかもやっぱりガーンて上がると落ちるのが早いから。俺ずっといろんな商品の開発に携わってきたけど、あの~、、、クライアントには悪いけど、ずーっとゆっくり伸びるロングセラーの商品作るのが、良いんじゃないですかってゆうのがね。最初から売れちゃうともうハードル高くなっちゃって、今のねアメスピとかそうだと思うよ。アメスピは売れちゃったからね~どんどんハードル高くなってくるから、どっかで苦労すると思うけどもう苦労してるかもしれないね、、難しいよね。

HAC じゃ最後にGANDUMに掛ける気持ちと言うか、どういった思いで作ったかってゆうのを聞かせてください。

下村 あのー、生意気なんだけどタバコってすごいカルチャーだと思う。昔っからのタバコのパッケージだとかカッコいいじゃないですか!昔のラッキーストライクとか昔の日本のタバコとか。
カッコいいのに色んなレギュレーションが入って『妊婦は吸っちゃだめだ』とか入れちゃってタバコは悪いもんだってゆう風に言われてるけど、タバコって趣味の世界で色んな人にまだまだ楽しんでもらえるモノだと思うし、元々タバコってインディアンが薬としてみんな吸ってたのになんで日本だけこーやって政治家が票集めのために『タバコはだめだ』ってゆうのを打ち出して、じゃ税政はどうなのとか色んな矛盾がある中でもっと純粋にタバコっておもしろいもんだよってゆうことを広めたいのと、あと昔っからやってるおじいちゃんおばあちゃんがやってるようなタバコ屋さんがあれだけ苦労して専売から卸してもらって一生懸命やってたのに、今やコンビニで何処でも売れるような体制の日本は高校生がタバコ売ってるんだから、おかしいでしょ。
だったらコンビニで売れないタバコ、グッズとかね開発して、あそこに行ったら買えるよってゆう商品があればタバコ屋さんも喜んでもらえるんじゃないかなって。
日本のでのタバコって種類たくさん出したりパッケージ色んなのに変えてみたりはするけど、そーじゃなくて、カルチャーでしょタバコって。もっとカッコいいものでしょ。だから俺たちは子どものころタバコを吸いたかったわけじゃん。はやく大人になって、大人になる前に吸いたいってゆう気持ちがみんなあって。今はもう学校教育でタバコはダメだってなっちゃってるから、そーゆうカルチャーまでどんどん離していっていいのかなぁって。
まぁ日本の政治が〜って言っちゃったらしょうがないけど、タバコ推奨派が出ても票取れないことってゆうのは目に見えてて日本では『タバコ値上げしますよ』とか『売れなくしますよ』とか全面に出してけばきっと票が集まるんだろうし。
 
でもね地方行っていろんなイベント行って市長さんとかに会うとみんな「ありがとうございます」って言ってくれるんですよ。やっぱりタバコ地方税ってゆうのは大きい、その街でタバコを買ってくれれば税収で何億って、小さい街だって何千万って税収が入るからタバコどんどん宣伝してどんどんイベントにも出て頂きたいんだけどそれを規制されちゃってるから、、すごいギャップがありますよね。

HAC 良いモノってなかなか売れないですもんね、、。

下村 そーなのよ、だって値段まで決められちゃうなんてこんなバカな話ないよね。それで税金とられちゃうんだから笑
税金とられるんだったらせめて値段くらいこっちでつけさせてくれよ!ってゆうのがあるんだけどね。変な世界だよね、やればやるほど。結構安易に入っちゃったけどこんなにキビシいの!?って笑。
タバコの組合とかあるんだけどメーカーの組合とか、あーゆうとこ入っちゃうと、がんじがらめになっちゃうから、まぁ入るお金もないけど入る気も全くないね。でもおっしゃる通り『日本にしか売ってない』とか『日本用に開発した』ってゆうのはあまりにも発信してないし、知らない人が多すぎるかもね〜笑 終
 
 
 
 
 
今回、GANDUMの下村さんにインタビューして一番驚いたのは、日本向けにGANDUMがオリジナルブレンドで作られていたと言う事、数あるシャグブランドの中で、唯一、日本オリジナルという事だった。

このインタビューは、GANDUMを日本市場に送り出した下村さんの情熱が伝わってくると同時に、国の制度や大きい企業からのルールに基づいて行かなければならないという憤りにも似たような感覚を感じる回となった。
手巻きタバコは巻く手間がかかり面倒と思われがちだが、慣れればすぐ巻けるようになるし、吸う本数も減り、燃焼材や添加物も入って無く、箱タバコよりもコストが安い。そして何より美味いという事だ。

たばこに限らず、良いものがもっと広まり、消費者の手に届きやすくなるような世になる事を願うばかりだ。


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