ジョウゴの底のような存在になりたい
岡山県の駅前にあるとある一件の街のタバコ屋さん、それがタバコマニア。
そこのオーナーを勤めるのが坂本さんだ。
彼との出会いはクラブだった。お客さんとして遊びに来ていて私の友人達はすでに坂本さんと知り合いで、音楽好きという事で意気投合し、坂本さんの息子さんの話で盛り上がった。
職業を尋ねるとタバコ屋さん、以前勤めていた会社を退社し開業されたとのこと。
「タバコ屋で食っていけるのか?」
これが正直感じたことだった。
インタビューの内容は、開店にまつわる事、その時の心境や巻きたばこの事、成分など様々な事を詳しく話して頂いた。掲載しているのはそのごく一部だが、坂本氏の話には、タバコに対する思い、商売を営む者の情熱を感じれる内容となっているので是非一読して頂きたい。
インタビューアー HAC(BRAHMA WORKS)以下 H
H 坂本さんの経歴を教えて下さい
津山の高校を卒業して連れが岡山で料理人してて、なんか楽しそうじゃなーって感じで岡山に出てきてフリーターみたいな感じで2〜3年過ごして、鳶やらビル清掃とか色々した、けど飲食関係は続かんかった、、
H それは何でですか?
仕事してて、この人良くしてくれてるわーとかチームワークを感じれるんじゃけど、飲食は職場の人プラスお客さんってのもあってうまくいかんかった。
それと昔から怒られてもなんで怒られよーんか分からんって感じよーた。
プラス気短いからナオサラよな。
ほんで20過ぎ位からガソリンスタンドで4年位バイトしてて、そこのお客さんで内装屋さんがいて自分もそんなんしたい思って
丁度岡山も出たかったから大阪に店舗工事の会社があって面接受けたんよ。そしたら受かったんだけど、その会社が別部門でタバコの自販機を設置する 部門があって、岡山にはその自販機の部門しかなくて人足りてないから
「君岡山だから岡山行って。」みたいな感じで。。
H 結婚は?
会社入った時、上司の人で本当尊敬出来る人がいて、まずこの人目標にしようって思って、、ほんで30歳の年に岡山の営業所長に
なったから、自分中で一区切りついた気がして結婚したんよ。
H そっから独立しようとなったキッカケは?
そっから2年か3年位した時にタスポが導入されますよって話が来て。という事は自販機自体は縮小していくって事で、、
そもそもタスポは自販機を亡くなさないための物でWHOからは自販機をなくしなさいって事で、ただ日本とドイツだけが未成年が買えないしくみを考えますって事でタスポが導入されてるんよ。その頃から僕は自販機に頼るんじゃなく手売りに特化した店作りをしましょうっていう営業をタバコ屋さんにしていた。
その頃景気もよくタバコの自販機は5年リースで交換なんじゃけどタスポの自販機を一斉に変えるって事で会社としては潤ってた。けどそれじゃあこの先駄目だって事を会社の会議とかで言っても全然相手にされなくて、お店に言ってもはぁ〜?って感じで。
で、34位の時に会社の後輩に何気ない会話の中で
「手売りの店でいくら位売れるもんなんですか?」
って聞かれて
「俺なら月500万位売れるでー!店の名前はタバコマニアじゃ!」
みたいな笑い話をしたんよ。でもその後ずっとそれが頭を巡ってて、、なんか出来るんじゃねーかなって。
で僕の実家がじいさんばぁさん生きとる時タバコと酒屋やってて、小さい頃から身近にタバコがあった。で内装屋なろう思って就職してみたらタバコの自販機屋じゃし、これはタバコから縁が切れんのんじゃねーかなって思った。でもう一回自分の意見をまとめて計画書にして会社に出して駄目なら辞めよう思って渾身の一発だしたけどやっぱ駄目だった、、
「お前の言っている事は絵に描いた餅じゃ」みたいな。
店内にはずらりとタバコに関するグッズが取り揃っている。ライター1つ取っても自分のセンスに合うアイテムが見つかるだろう。
H では店を出すまでに準備した期間はどれくらいですか?
半年位かな、で新幹線が止まる駅の前でタバコの専門店って岡山はなかったんよ。で他の件のタバコ屋さんの売り上げのデータは仕事上知ってて、岡山のこの区間でやればこれ位は見込めるだろうっていう自信はあった。
それとその時タバコの値上げが決まってる時でそもそも値上げって税収が増やしたいって事で、需要が少なければ税収は下がるじゃん。だから役所の人がこの位だったらプラスになるだろうっていうボーダーを決めて値上げになってるから売り上げは上がるだろうと、やるならこのタイミングだって感じた。
それが35歳の年。
H その時セブンスターだったらいくらの値段すか?
320円かな、100円上がった年かな。
H では半年間はどんな準備を?
嫁さんの説得(一同笑) それと場所探し。たばこの販売の許可って既存の許可持ってる店の150m離れてないと駄目なんだけど
その年に岡山が政令指定都市になってその距離が緩和されて100mになった。で丁度開いていたのが今のここだけだったんよ。
そのタイミングもかぶってもうやるしかないって。でもやるって誰に言っても賛同は得れなかったけどなんの不安もなかった。
すべてのタイミングが重なって自信になった、やれ!ってよーるって感じたんよ。H 売り上げの仕組みは?
例えば通常のタバコだったら小売店に落ちるマージンは10.5%なんよね。仕入れは89.5%。葉巻とかはまた違うし葉タバコも少し利益率
が変わってくるんよ。
今回インタビューをして話を聞かせて頂いている内に、坂本さんのフラットな人間性を垣間みる事が出来、やはり量販店とは違う街のタバコ屋さんの必要性を感じました。
次回はタバコの成分、巻きタバコの事などにスポットをあてて答えて頂いています。次号に続く。
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